ポリコム(現:ポリー)のTV会議システムの特徴・使い方・評判まとめ

2021年9月7日

TV会議市場のシェア率の上位を占める、世界的な企業がポリコムです。2019年に社名をポリーと改めたポリコムが提供するシステムの特徴や使い方について、またTV会議システムを比較した上でのビジネス現場における評判を解説していきます。

ポリコムとは・提供するシステムの特徴

ポリコム(Polycom)社は、TV会議における世界的な市場を牽引するメーカーです。映像やUIなどいずれも優秀でありながら、特に音声データのやりとりに大きなこだわりを持っています。周波数のカバー範囲は、なんと通常の電話の音声と比べて6倍もの広域にわたります。低音域は160Hzから、高音域は22kHzと人間の発する音声のほぼ全域を網羅するほどです。ちなみに、音楽CDは44.1kHzまでをカバーするものの実際は20kHzくらいまでの高音しか収録していないケースが多いことから、必要な領域は全て補えていることが分かるでしょう。
この背景には独自に開発した、音声符号化システム・Siren22によるところが大きいです。鮮明な映像と一緒に活用すれば、コミュニケーションは非常に円滑になります。遠隔地とのデータ共有に関してもスムーズであるため、TV会議がより快適に行えるのがメリットです。ポリコムが提供する代表的な製品はポリコム・グループ・シリーズであり、最上位モデルの700を筆頭にさまざまな現場で使用されています。中規模の会議室に向く500シリーズ、小規模なスケールで活躍する310シリーズも人気です。

ポリコムのTV会議システムの使い方

まずポリコムが提供するTV会議システム、ポリコム・グループ・シリーズはTV会議用のシステムとカメラ、音声マイクの主に3つの機器で構成されています。シリーズの製品の多くは、テレビモニタと通信回線さえ用意していればすぐに使用可能です。モニタ自体は業務用はもちろん、家庭用のテレビやプロジェクターでも構いません。本体を電源および電話回線に接続すれば、利用可能になります。
続いて初期設定へと移り、本体真ん中にある電源ボタンを押せば言語選択画面へと遷移します。スピーカーを繋いだ状態であれば、世界各国での言語が流れてきますので日本語を選択しましょう。国名選択の画面で「Japan」を選べば、言語はもちろんタイムゾーンなども調整されます。システム名の指定を求められるので、会社の部署名や支店名を入力すると良いです。他の項目にも名前が引き継がれるため、後から変更しようとすれば手続きが面倒なので最初によく考えて記入しましょう。
セキュリティ設定の項目では、管理者設定メニューにログインするためのIDとパスワードを決めます。初期設定はこれで完了して、自動で再起動がかかり本格的に利用可能となります。

TV会議システムの比較・評判

他のTV会議システムと比較した際に、最も多い声として挙げられるのが音声まわりの良さです。相手の音声が聞こえやすいこと、マイクにわざわざ近付かなくても音声を拾ってくれることなど、送受信において両方とも快適性が評価されています。ミュートのボタンが別枠で設けられている点も高評価であり、自身が話している間は解除して終わったらミュートを押すという動作が取りやすい点がよく持ち上げられています。パソコンで利用するTV会議システムとは異なり、音声が途切れたり映像が停止するといったトラブルがない点もメリットです。
また各拠点に1台設置して、全体会議のような用途に向く点も重宝されています。個人から個人への通話ではなく、個人から多数に発信する勉強会や講習会などにも最適という評価が多いです。ただ高機能であるがゆえに、起動時のスピードを懸念する声もありました。確かに容量やシステムが軽いPC用アプリと比べると、多少は時間がかかるのが据え置き機全体における特徴とも言えます。しかしあらかじめ立ち上げておけば問題はなく、さまざまな場面で使えることや動作の快適性を考えるとその点を補って余りあるという評価です。

ポリコムのTV会議システムは、クリアな音声によって快適に会議が行えるシステムです。システムの動作が安定しているため、個人対個人のケースはもちろん多数に向けて講習会を行ったり、遠隔地にある支店を召集した全体会議などさまざまなシーンで活躍します。